
本屋がない街
先日、SNSで「村に本屋がなくなりました」という投稿を見かけました。本当にそうなのかは私には知り得ないものの、胸がギュッと締めつけられる思いがしました。
皆さんの街にはまだ本屋さんはありますか?
そして、人生で初めて自分のお小遣いで買った本、覚えていますか?
私の場合、歩いて行ける友書林という本屋さんで買った『わたるがぴゅん!』という漫画でした。それから40年近く経ちますが、今でも店内のレイアウトを鮮明に覚えています。三文判を初めて買ったのも同じお店だったはず。くるくる回るハンコが詰まった展示ボックスで、自分の名字を探した思い出がよみがえります。
残念ながら、その友書林も数年前に閉店してしまいました。今では学習塾になっていて、まるで自分の青春の1ページが閉じられたような寂しさを感じます。確かに、今はAmazonなどのネット書店が主流になりつつありますが、実店舗の本屋さんにしかない魅力があるんです。私の子供世代は、どんな「初めての本屋さん体験」をするのでしょうか?
最近読んだ『新!店長がバカすぎて』(早見和真 作)という小説に登場するキャラクターが「本屋さんがある街で子供を育てたい」と言っていて、強く共感しました。大学時代に通った京都一乗寺の恵文社のことを思い出しながら、あらためて「本屋さんがある街っていいな」と感じています。
皆さんにとっての「思い出の本屋さん」はどんな場所でしたか? もし今でも地元に本屋さんがあるなら、たまには足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、懐かしい気持ちと新しい発見が待っているはずです。