コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

琉球ガラス

琉球ガラスとは

琉球ガラスは沖縄が誇る工芸品です。厚みがあり丸みを帯びて手に驚くほど馴染みます。制作が始まってから150年ほどの歴史の中で培った再生ガラスの利用技術と戦後アメリカに統治されることで、欧米の生活スタイルにあったモダンなデザインを早くから取り入れ、他の地域では見られない独自の工芸へと発展していったのです。職人による手仕事で丁寧に作られる琉球ガラスは、工業製品にはない、懐かしさと温もりを感じさせます。

デザートカップ(大)ライトグリーン

職人の手仕事

工業製品では生み出すことが難しい、ガラスに閉じ込められた小さな気泡や、ぽってりとした丸みを帯びたフォルムは、沖縄の海の泡沫を連想させ琉球ガラスならではの魅力の一つとなっています。

かつて廃瓶などを再利用するうえで、素材の純度の不安定さから自然に発生しまう気泡を、職人の技術により、規則的にあるいは不規則に散りばめ、手仕事ならではの味わいとして意匠化させています。

雨粒グラス

沖縄の自然を映し出す色彩

沖縄の島の魅力は、手つかずの美しい大自然だと思います。琉球ガラスは、そんな色彩を感じさせます。深い青は碧い海を、鮮やかな緑は、突然の雨を受け生命力がみなぎる豊かな亜熱帯の植物達を、オレンジや紫は、どこまでも続く水辺線に沈む夕日、沖縄の美しい夕暮れを思わせます。琉球ガラスの器を使うことで、日々の食卓でた沖縄を感じ、旅の思い出を感じることができるのです。

水色ノーマルボウル

人の手と炎の芸術

戦後沖縄に駐留していたアメリカ人たちが、本国へ帰る際のお土産として買い求めた事がきっかけで、琉球ガラスは徐々に県外や海外でも好評を得ることになります。その鮮やかな色合いや手作りの優しさや温かみは、魅力として受け入れられたのです。

現在では、結婚式の引き出物や内祝いなど、さまざまなお祝い事で選ばれる人気の工芸品となっています。また、琉球ガラス作り体験は沖縄観光の人気コンテンツとなり、多くの観光客が自分だけの琉球ガラスを手にする喜びを感じています。

沖縄県内の工房や職人たちは、受け継がれた伝統を大切にしながらも「沖縄・ここでしか生まれない」「自分たちにしか創作できない」琉球ガラスを守り・生みだし続けています。彼らは日々技術を磨き、伝統を次の世代に、繋いでいくために情熱を傾けています。

大人に、こそ感じてほしい

琉球ガラスの背後にある沖縄が歩んだ歴史・風土が育んだ文化と、職人たちの情熱と技術や想い、美しい色彩や造形を感じてほしいと願っています。

自分へのご褒美や大切な人への贈り物として、琉球ガラスを手にとってみては如何でしょうか。

琉球ガラスの特徴

1. 丸みを帯びたフォルム

琉球ガラスの丸みを帯びた形は、手仕事のならではの造形です。その美しく優しい曲線は、手に触れた瞬間にしっくりと馴染みます。丁寧に一つ一つ手仕事で制作された器の温もりは、心地よいひとときをもたらしてくれます。

ノーマルボウル:小(ブラウン)

2. 再生ガラスと気泡

琉球ガラスは、戦後当時原料となる廃瓶などのガラスに含まれるラベルなどの不純物が原因で発生してしまう気泡を、職人が培った技術で丁寧に取り扱い、デザインへと発展させています。独特の風合いを持ち、ゆらぎのある優しさ・温もりを感じさせます。

雨粒グラス

3. 琉球ガラスの色彩

琉球ガラスが多くの色を取り入れるようになった経緯には、戦後の物資不足の中、ガラス製品を作る材料も限られていたのが理由だと言われています。

職人たちは廃棄されたガラス瓶を再利用してガラス製品を作り始めます。当時、再生ガラスの主な材料となった廃瓶は、オレンジ、茶色、緑、水色、青、紫、無色透明といった約6・7種類ほどの色があったそうです。例えば、医薬品・酒瓶などの瓶は茶色や緑色が多く、ランプなどのインテリアにオレンジや水色などが使われており、そのままの色が製品に表れていました。時代が進むにつれ、多様なニーズや要望に応えるために、新たな材料や技法を取り入れることで、微妙な濃淡や鮮やかな色彩を表現できるようになったのです。

海想(青)

琉球ガラスの技法

「宙吹き法」と「型吹き法」

琉球ガラスの製作には主に「宙吹き法」と「型吹き法」という2つの技法が用いられます。

宙吹き 

職人の技術が生む丸みのあるフォルム

「宙吹き法」は、吹き竿を使って、溶けたガラスを空中で自由に膨らませ、手の動きや息の強弱で形状を作り出していきます。ガラスが熱を帯び溶けた状態で制作するため、冷めて固くなる前に素早くカタチ成形する必要があります。柔らかく自然な曲線や丸みは、職人の手仕事によって生み出されています。

型吹き

多彩な形を作り出す技法

クリアみなも徳利

「型吹き」は、金属、石膏などで作られた型にガラスを吹き込み、形を成形する技法です。四角や三角、凹凸のあるユニークなデザインの琉球ガラスが作られます。宙吹き法の自然な曲線とは対照的に、シャープで個性的な形状が特徴です。

気泡

自然を感じる小さな気泡

かつて再生ガラスに含まれる不純物が偶然に生み出していた「気泡」現在では重曹などの添加物を加えることで、意図的に作り出す技法が職人の手によって確率されています。これらの気泡は、琉球ガラス職人の技術により、規則的にもしくは不規則に散りばめられ、光が当たるとキラキラと表情を変化させてくれます。

グラデーション

沖縄の自然を閉じ込めた色彩

異なる色のガラスを重ね合わせることで生まれる美しい濃淡は夕日が沈む瞬間の空の色や、波打ち際で移ろう海の色合いを想起させ、その繊細な色の変化は見る者の心を深く癒してくれます。

アイスクラック

繊細で美しい表現

アイスクラックは、熱したガラスを急冷することで表面にひび模様を作り出す技法です。この繊細なひび模様が光を反射し、涼しげで幻想的な雰囲気を醸し出します。夏のテーブルウェアとしても人気があります。

サンドブラスト

想いを刻む

サンドブラストは、圧縮空気で砂をガラス表面に吹き付けて模様や文字を刻み込む技法です。名前やメッセージを刻むことで、世界に一つだけの特別なガラス製品を作ることができます。記念日や大切な人への贈り物としても最適、沖縄旅行の思い出を形にすることができ、制作体験することも可能で観光客に人気です。

モール小鉢(丸)青

美しい琉球ガラスは、沖縄が辿った歴史や自然風土が培った文化と伝統的に受け継がれたものです。

沖縄を訪れる際には、ぜひ琉球ガラスの工房を訪れてみていただけたら嬉しいです。琉球ガラスの輝きの中に、沖縄の魅力と歴史が詰まっていることを感じていただけると幸いです。

Read more

知識
シーサー

シーサー

沖縄の守り神シーサーは、愛らしくも勇ましい獅子の姿で知られ、陶器の「やちむん」としても作られています。屋根や門に設置されることで家を守り、悪いものを追い払うシーサーの歴史や特徴、設置方法を解説。沖縄の風土と人々の想いが込められたシーサーの魅力について

もっと見る
知識
琉球ガラスの歴史

琉球ガラスの歴史

琉球ガラス(琉球グラス)は、沖縄の150年以上の歴史を持つ伝統工芸品。再生ガラスを活用し、戦後の困難を乗り越えて発展。沖縄の文化とアメリカの影響が融合した独自の美しさを持つ。廃ガラスから生まれた琉球ガラスは、沖縄の創造性と回復力の象徴として、今も愛され続けている。

もっと見る