エドメ陶房 川上さん
取引先のエドメ陶房の川上さんご夫妻と2年ぶりに再会する機会がありました。それも、マスクを外して直接お会いするのは初めてのこと。私たちが取引を始めたのは、コロナ禍の真っ只中で、お互いマスク越しに顔を合わせ、表情すらよくわからないままでのやりとりが続いていました。そんな状況を乗り越え、今回、初めてマスクなしでの対面が叶い、新鮮な気持ちで会話が弾みました。
川上さんの工房は沖縄の今帰仁村にありますが、昨年から読谷に専門店を構えたので、普段の仕入れは工房ではなくお店で行っています。これまでは、主にスタッフの方とのやり取りで取引が進んでいたのですが、今回はスケジュールがちょうど合い、ご夫妻と直接お会いすることができました。
お二人は穏やかな笑顔で迎えてくれました。この2年間でさらに多くの新しい挑戦をされており、常に新しい形の器や絵柄の作品を創り出しています。窯出しで出てくるその作品たちは、どれも華があり、食卓が明るくなると感じられるものばかりでした。
器に対しての感想や反応を聞きたかったようで、お客様の声や最近の取引状況などを率直にお伝えしました。会話を進めるうちに、さらに驚くべきことを耳にしました。実は、川上さんはアウトドアが趣味で、その延長として、今帰仁村や沖縄北部の食材を使ったスパイスの開発にも取り組んでいるというのです。聞けば、私たちもお付き合いのある「大城海産物加工所」という県産食材を取り扱う会社と共同開発もしており、さらに驚いたことに、川上さんと大城海産物の経営者は親戚関係にあるとのことでした。沖縄ってやっぱり狭いですね。
川上さんの創作意欲は器だけにとどまらず、日々の食材にも向けられているようです。沖縄の豊かな自然や食材にインスピレーションを受け、新たなスパイスが生まれようとしていることに、とても感銘を受けました。
クリエイティブなエネルギーは、まるでとどまることを知りません。日々の暮らしに寄り添う作品を作り出すだけでなく、食卓に彩りを加える新たなスパイスを開発するというその意欲には、本当に驚かされます。今後、このスパイスがどのように人々の生活に溶け込んでいくのか、非常に楽しみです。
私たちのお店にも、まもなくこの川上さんの新しい商品が登場する日が来ることでしょう。沖縄の自然と文化が詰まった器とスパイス。多くのお客様に沖縄の魅力を届けられることを願っています。